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息子のイヤイヤ期が過ぎて思うこと
息子が4歳となった今、これまでの子育てを振り返ってみて以前と少し考えが変わったことがあります。
これまで子育てというと、大人が子供に「してあげるもの」だというイメージを持っていました。
離乳食を食べさせる、オムツを替える、着替えをさせる、靴を履かせる等々。
確かにこれらは、大人が子供にしてやらなければ日常の生活が回っていかない必須の育児ルーティンワークばかりです。
育児上手を目指すパパママ達は、いかに手際よく日々のルーティンをこなすかを競っているように思えます。
私もその一人でした。
育児に効率性を求めると「今」が苦しくなってしまう
手際良く子供に「してあげる」ことで、自分の育児が上達してきていると密かに充実感を感じている時期もありました。
しかし、手際の良さを育児の目標としてしまうと、親子共に疲れきってしまう時期があります。
そうです。2歳から始まる子供のイヤイヤ期です。
イヤイヤ期を楽しむ余裕なんて、1ミリもなくて当然
何でも自分の力でやりたいと主張するイヤイヤ期は、効率的な育児を目指すパパママによって悪夢の時期かもしれません。
食事の際に親からスプーンを奪うも、口の手前で毎回おかずが転がって永遠に食べられない状況。
オムツを自分で履こうとして、お尻にオムツの生地がつっかえて上がらない状況。
シャツを自分で脱ごうとするも、バンザイ状態になって文字通りお手上げになっている状況。
電車に間に合わないと急いで靴を履かせたら、「自分でやりたかったのに~」と大泣きしてしまう状況。
文字に起こすと少しひょうきんにも思えますが、当時は楽しむ余裕なんて1ミリもありませんでした。
子供のチャレンジは失敗が多く、非効率な場合が多かったからです。
理想とする効率的な育児に逆行する行動なので、むしろストレスさえ感じていました。
イヤイヤ期は筋肉痛のようなもの?
しかし、イヤイヤ期は「筋肉痛のようなもの」と考えるようになってから、だいぶ気分が楽になった気がします。
成長のためには一時的な痛みを避けて通ることは出来ません。
子供の成長のためには、日々のルーティンの効率が落ちようともやらせてみる。
「口出しをせず、手伝いをせず、否定せず」に待ってあげる時間こそが「子が育つ」時間なのだと思えるようになったのです。
そう思うと、親が「してあげる」時間が育児なのではなくて、子供の成長を親が「待っててあげる」時間こそが育児なのだ、と考えが変わりました。
子供はまだ気持ちを言葉にできない
私達大人は、子供がイヤイヤ期に入ったと客観的に認識することが出来ます。
しかし、子供にとってはどうでしょうか。
自分の力でやってみたいことはいっぱいあるけれど、手先が思うように動かないもどかしさ。
もう少し待ってくれれば、自分で出来たかもしれないのに、親が先回りして先にやられてしまった悔しさ。
そして、そうした不満や感情をうまく言葉に出来ないイライラ。
親が「子供のイヤイヤ期に困ってて~」と他の大人に言うたびに、「誰も気持ちを分かってくれない」とがっかりしているのは子供なのかもしれません。
親もしんどいけれど、子供の方が辛い
いつまでもイヤイヤを続ける子に対して、親の感情も次第に爆発してしまいそうになりますよね。
ただ、我慢しようと思っても抑えられないのが感情というものです。
「もう知らない!勝手にすれば!」なんて親から突き離されたら、子供はどう思うでしょうか。
子供も、どうして自分がこんなにイライラして泣いてしまうのか、原因すらよく分からないものです。
それに加えて、パパママも怒って離れて行ってしまう恐怖が加わるストレスといったら、筆舌に尽くしがたいものがあります。
親が子供に感情をぶつけてしまうと、子供は更に泣いてしまうのです。
泣き止ませるために怒っても、まさに逆効果なのです。
ベビーサインに感謝
イヤイヤ期の真っ最中の時期は、我が家でもとても苦労しました。
しかし、振り返ってみるとベビーサインのおかげでしんどさが少し緩和できたという実感がありました。
そもそもベビーサインとは、簡単なジェスチャーを使って赤ちゃんと意思疎通を図るコミュニケーション方法です。
まだうまく言葉を話せない赤ちゃんでも、身振り手振りを使って「もっと」「おしまい」「ちょうだい」などの意志を伝えることが出来るのです。
妻がガイダンスを受講してきてから我が家でもいくつか使うようになりました。
まだしゃべれなくても、「お茶」や「バナナ」などの固有名詞が欲しいと子供から伝えてくれるので意思疎通が比較的にスムーズだったかと思います。
ベビーサインは、子供が言葉で話せないイライラを抑えてくれる効果があります。
絵本を読んで電気を消そうとしたときに、「もっと」をアピールしていたのでもう一冊読んで機嫌よく寝てくれたこともありました。
ベビーサインの先生曰く、こどもがコミュニケーションで「イーッ!!」とならないことが最大のメリットとのことです。確かにそう思います。
イヤイヤ期の時期が一番辛いのは子供です。感情や希望をうまく言葉に出来ないためです。
ベビーサインを幾つか子供と一緒に覚えておくとグズッたときでも、子供の希望を拾ってあげることが出来るのでお勧めです。
最後に
子供のイヤイヤ期に苦労しない親はいないと思います。
程度の差こそあれ、どの親もみんな苦しんできました。
実際、私も息子がイヤイヤ期の真最中だった頃には「待てない」自分がいました。(今も待てないときがあります。。)
子供のイヤイヤ期は、親のイライラ期だったと振り返ってみて思います。
私もまだまだ未熟で偉そうなことを言える立場ではありません。
ですが、もし子供のイヤイヤ期で疲労困憊してしまっているパパママがいたら、今まさに子供が成長しているタイミングなのだと思って少し気を楽にしてもらいたい、と思ってこの記事を書きました。
育児は今日も続きます。一緒に頑張って行きましょう。