ピタゴラスイッチは、息子が親に見せたい番組第1位!(家庭内調べ)

自分が小さいころに見たかった
子育て

息子が熱烈に勧めてくるTV番組とは?

4歳の息子は今、Eテレの「ピタゴラスイッチ」という番組にはまっています。

一旦テレビの前に座ると、凄い集中力で画面を睨んでいるのが傍から見ていても伝わってくるほどです。

息子が私に「見て見て~!凄いよ~見てったら!」と言ってくる番組は他にありません。

どうやら一緒に見て適切なタイミングで同時に驚いて欲しいようです。

息子の熱意に押されて私も見てみたところ、親子ですっかりはまってしまいました。

そこで、この記事では、ピタゴラスイッチという番組の魅力を皆さんに知って頂き、一人でも多くの方に番組のファンになってもらうことを目的として書くものです。

この記事の注意事項について

なお、冒頭に書くことではないかもしれませんが、この記事に関する注意事項をお伝えしておきます。

この記事は、ママ達からは「よく分からない」とあまり良い印象を抱かれないかもしれません。

「ピタゴラスイッチ」という番組に対する熱量には、どうやら男女差があるようです。(私の妻も「凄いのは分かるけど。。何度も見る程では。。」という感想です。)

そこで、もし「どこがどう面白いのかあまり理解が出来ない」という場合には、どうかパパにも読んでもらってみて下さい。

きっと共感してもらえる部分があると信じています。

それでは、以下お読み下さいませ!

目玉コーナーは、何といっても「ピタゴラ装置」

このピタゴラスイッチという番組は、様々な短編コーナーから構成されているのですが、一番有名なのは「ピタゴラ装置」というコーナーです。

転がるビー玉から渡されたバトンを、からくり装置を駆使して様々な日用品がリレーしてゴールを目指します。

物理法則に従って物体が運動しているとは思えない程、感情移入してしまうのが何とも不思議です。(簡単に言うと、物体の運動が心を掴んで離さないのです)

思わぬ動きが途中で入り、その意外性に思わず声をあげてしまうことも少なくありません。

「驚く」のは想定を超えるから

日用品には、それぞれのモノ自体に想定されている用途があります。そもそも用途の無いものは日用品とは呼べないですよね。

ハンマーは物を叩くため、洗濯バサミは衣類をつまむため、巻き尺は長さを測るため等々。

しかし、このコーナーに登場する日用品は、想定されていた用途とは異なる機能が発揮されるのです。

例えば、なだらかな坂をゴロゴロと「転がる単二電池」が箱の隅っこで落ちるや、電池ボックスに綺麗にはまり、ピタゴラスイッチという文字を照らす豆電球の「電源としての単二電池」に変わるわけです。

単二電池は円柱形ゆえに「転がる」機能を有しており、その「重量」によって押さずとも電池ボックスに綺麗にはまることで豆電球の点灯スイッチとして機能するのです。

息子はその映像を見て、目をキラキラさせて「凄いね!電池が役に立ったね!」と喜んでいます。

4歳の息子は、どこまで分かっているのか?

一方、大人である私は、今の単純な電池の仕掛けは息子にも分かったとしても、より複雑なピタゴラ装置の各仕掛けを息子はどこまで理解出来るのだろうか、と少し冷めた目で見ていました。

そして、子供向けの番組にもかかわらず、それを見た子供が仕掛けの全てを理解出来ないのであれば、番組制作者の目的の何割かは失敗している(伝えきれていない)のではないか。

毎日同じ映像を何度も見ては、このようなことを考えていました。

映像は変わらないが、息子の反応は変わる

しかし、毎日同じ装置の映像を見ている「息子の様子」を見ていて、考えが少し変わりました。

見ている映像自体は当然変わらないのですが、息子の反応は少しずつ変わっていくのです。

繰り返し見ることで新たに仕組みが分かった仕掛けも出てきたようで、私に教えてくれますす。

「ドミノが倒れて通路のドアを開けてくれたんだよ。」とか、「大きいボールは引っかかって先に行けないから道を邪魔しないんだよ。」等々。

ただし、物理法則とは異なる説明をすることも多くあります。

ある日、息子は、輪っかにはまったビー玉が、重りと繋がった糸に引っ張られて坂を登っていく場面を私に解説してくれました。

「まわりの道具達が『頑張れ!頑張れ!』ってビー玉を応援してくれるから、坂を登っていけるんだよ。」

私が仕組みを解説してもまだ理解が出来ないようで、むしろ怪訝そうな顔をされたので、これ以上無理に説明するのをやめてしまいました。

息子に教わったピタゴラ装置の楽しみ方

息子とのやり取りを通じて分かったのは、「からくりの全てを理解していないことは分かっている」点と、「(物理法則を超えて)自分なりに納得できる説明をしようと頭を働かせている」という点でした。

息子が何度も映像を見たがるのは、「全てが分かったわけではないけれど、分かろうとするから面白い」と感じていたからだったのです。

そう考えていくと、このピタゴラ装置のコーナーは、「分かろうとするワクワク感」と「分かる喜び」がテーマの根底にあるのではないかと気づきました。

自分が小さいころに見たかった

当初、私が感じていた「子供向けの番組にもかかわらず、それを見た子供が仕掛けの全てを理解出来ないのであれば、番組制作者の目的の何割かは失敗している」という指摘は、むしろ逆だったのです。

全てが分かってしまったら、これ以上何度も見ようとはしないですよね。

そして、分かっていないからこそ見るたびに「新たな発見」があって、そこが面白いのだと思います。

番組をより楽しめていたのは息子の方だったのです。

大人向けの番組にそうした工夫はあるか

「なるほど、そうか!」と思わせ続ける工夫が凝縮されていれば、当然、視聴者は画面から目を外せません。

息子が画面を真剣に睨んでいたのも分かる気がします。

極論すれば、視聴者が片手間に見ることを許さない番組と言えるかもしれません。

番組の最初から最後まで視聴者の視線を捉えて離さないTV番組は、大人向けの番組を含めてそうあるものではありません。

むしろ大人向けの番組の方が、何かの片手間に流し見をしていないと時間がもったいないと感じることが多くあります。

同意いただける方も多いのではないでしょうか。

作っているのはどういう人か?

このピタゴラスイッチという番組は、佐藤雅彦氏という方が監修しています。

電通のCMプランナー時代には、湖池屋の『スコーン』、『ポリンキー』、『ドンタコス』や、NECの『バザールでござーる』等のCMを手掛けて一躍有名になりました。シンプルなフレーズをリズムよく繰り返すCMで、今も印象に残っている方も多いと思います。

NHKみんなの歌「だんご3兄弟」の歌詞と企画をプロデュースしたことでも有名です。

独立後は、表現および教育方法の研究を専門分野として、慶應義塾大学環境情報学部教授、東京芸術大学大学院映像研究科教授を歴任されています。

あるインタビュー記事では、「『分かる』とはどういうことか考えるのは生涯のテーマ」と話されていました。

自分が感じていた番組のテーマをまさに言い当てている(当然です!)と感じた私は、この佐藤雅彦氏のファンになってしまいました。

息子のためという名目でBlu-rayムックを購入する

息子の反応をきっかけに興味が一気に深まった私は、ピタゴラ装置の仕組みをもっと知りたいと思い、Amazonで「ピタゴラ装置はこうして生まれる」というBlu-rayが付属した書籍を購入してしまいました。

早速買っちゃいました

これがまた面白くて深いのです。

この本は、Blu-rayと本の2つによって構成されています。

Blu-rayには、「ピタゴラ装置大解説スペシャル!」というEテレで放送された特番(60分)と、特典映像(30分)が収録されています。

本編には、装置評論家「トンカッチ」の装置解説、ラーメンズ・片桐さんの「予想装置」、物語のある装置「ビーだまビーすけの大冒険」など、趣向を凝らした企画が盛りだくさんです。

本には、ピタゴラ装置をピタゴラ装置たらしめているものは何なのか、その背後にある「考え方」に迫った解説が行われています。

佐藤雅彦氏の「考え方を考える」「作り方を作る」という思想が凝縮された一冊になっているのです。

ここでは、本の最初のページに掲載されている、佐藤氏が寄せた序文と目次だけをご紹介します。

作り方を作る

ピタゴラ装置は、どうしてあんなにも
気持ちをとらえて離さないのか。
どうやったら、あんなにも面白い装置を作ることができるのか。
それは、「ピタゴラ装置の作り方を作ってきた」からにほかなりません。

「ピタゴラ装置の作り方を作る」とはどういうことか?
この本では、4つの章に分けて解説をしていきます。

東京藝術大学大学院映像研究科教授 佐藤雅彦

本の構成

〈 目次 〉
第1章 テーマから作る
第2章 次世代テーマへの挑戦
 インタビュー・番組プロデューサーが明かす ピタゴラ装置の軌跡
 装置評論家トンカッチが語る ピタゴラ装置の真実
第3章 工学的機構から作る
第4章 “小さな思い”の具現化
 ピタゴラ装置に登場した小物たち

佐藤氏のバックボーンとなる考え方を理解した上で、「ピタゴラスイッチ」という番組を改めて見てみて下さい。

何を伝えようと思って映像を作成したのか、その制作意図が分かって、本を読む前よりも2倍(個人の感想です)面白さを感じることができます。

大人にこそ読んで欲しい書籍なのです。お勧めします。

おまけ情報

ピタゴラ装置に登場する文房具や食品等の小物は、監修者の佐藤氏が1970年代から海外出張の合間に買い集めていた私物コレクションの一部なのです。

この冊子のカバーの裏面には、それぞれの小物に注釈が書かれています。遊び心がありますよね。

佐藤氏が買い集めた小物の数々

収集当時は番組で使用するとは思わなかったそう

「ビーだま・ビーすけの大冒険」面白い!

「ピタゴラ装置はこうして生まれる」というBlu-rayムックの中に収録されている「ビーだま・ビーすけの大冒険」という映像がとても面白いのです。

ピタゴラ装置の中でも、「ビーだま・ビーすけの大冒険」というシリーズは少し異色の作品です。

「ビーだま・ビーすけの大冒険」は、「ストーリー性のあるピタゴラ装置」なのです。

この点が、他のピタゴラ装置と大きく違うところです。

どういうことかと言うと、「ビーすけ」という主人公が、様々な困難をくぐり抜けて、仲間を助けるという目標を達成しつつ、無事にゴールであるお家に帰るという一連のストーリーが描かれているのです。

通常のピタゴラ装置は、様々な仕掛けを通じてリレー形式で動く主体が移り変わっていきます。

しかし、「ビーだま・ビーすけの大冒険」では、動く主体は常に「同じビー玉」なのです。

そのため、観る者がビー玉を応援したくなる仕掛けが組み込まれているのです。

世の中には、「ビーだま・ビーすけの大冒険」のファンも多いようで、NHKも「ビーだま兄弟の大冒険」、「ビーすけと黒玉王子の大脱出」という続編を作っています。

※続編は「ピタゴラ装置はこうして生まれる」というBlu-rayムックには収録されていません

先程、ピタゴラ装置は女性にはあまり受けが良くないと書きましたが、この「ビーだま・ビーすけの大冒険」は妻も好きです。

大人も子供も、一度見たら必ずとりこになってしまう「ビーだま・ビーすけの大冒険」、是非一度ご覧ください!