「ほめること」と「叱ること」は、似ている?

子育て

子供のほめ方は難しい

「子供は出来るだけ叱らず、ほめて育てましょう」というのが最近の子育てのスローガンではないでしょうか。

ほめられたときに子供が見せる少し得意げな表情は、まさに子育てをする上での醍醐味と言っても良いかもしれません。

しかし、「ほめればほめる程良いのか」というと、そうした考えには少し違和感を感じます。

ほめすぎも、叱りすぎも、子供の主体性を奪う

「ほめること」と「叱ること」は、一見すると正反対の行為のように思えますが、本当にそうでしょうか。

それぞれの行為は、親の希望や欲求を子供に投影している点で、実は共通している部分があるのではないでしょうか。

「こうすれば親にほめられる」というのは、「こうしないと親に叱られる」ということに子供の心の中で繋がっていきます。

子供は親の機嫌や要望を敏感に察知します。

ほめすぎ、叱りすぎがオーバーな表現で繰り返し行われると、子供は自分はどうしたいのか分からなくなってしまします。

アドラー心理学を世に広めた「嫌われる勇気」で有名な哲学者の岸見一郎さんがおっしゃっていたエピソードが印象に残っています。

(岸見)
ほめられて育った子どもは、ほめる人がいないと適切な行動をしなくなります。
ゴミが落ちていれば普通拾いますよね。
でも、そうした子どもはまず周りを見ます。
そして目撃している人がいれば拾ってゴミ箱に捨てる。
それは精神的にあまり健全だとは思えないですよね。
誰も見ていなくてもちゃんとゴミを拾う子どもになって欲しい。

宮台真司×神保哲生×岸見一郎 鼎談第2弾(前編)

子供の行動基準が、自分の善悪の価値観によるのではなく、親の視線の有無に左右されてしまうのならば、その子育ては成功しているとは言えないでしょう。

子供の自主性は、「やりたい」という気持ちがあるからこそ育っていくものです。自分の気持ちよりも、親の顔色を気にしてばかりでは、その子が大人になったときに何がやりたいのか自分でも分からなくなってしまうのではないでしょうか。

子供は自動運転する機械ではない

ここで少し自動車の例を挙げてみたいと思います。

最近の自動車には、車線の中央を維持しながら走るように、ハンドル操作を補助する機能がついているものもあります。

画像引用元:トヨタ自動車HP

車載カメラが前方を撮影していて、自動車が車線を逸脱しそうになると、警報音が鳴って正しい軌道に戻そうとハンドルが動くのです。

子供が「車線の中央」にいれば褒めて、「車線から逸脱」しそうになると叱る。

これこそが「子供のしつけ」だと考える方もいらっしゃるでしょう。

確かに車線をはみ出なければ、社会に出ても問題を起こすことは無いでしょう。

しかし、自動運転をする車は自分がどこへ行きたいのか、「目的地」を考えることはありません。

私が、「ほめすぎも、叱りすぎも、子供の主体性を奪う」点で共通していると考える理由はまさにこの点にあります。

子供がどういう行動をとるかを、親の価値観で「遠隔操作」することに繋がるのです。

自分の望むような子に育って欲しい、と思うのがもちろん親心というものです。

しかし、子供は自動運転機能を搭載した機械ではありません。

子供が自分で善悪を判断できるように、成長を促すことが子育てだと思います。

自転車の練習をしている息子を見ていて気付いたこと

本来、自信を付けて成長していってほしいから、親は子供をほめるのです。

しかし、親が自分の望む姿を子供に押し付けることなく褒めるには、どうしたら良いでしょうか。

考えはじめると意外に難しく、考えすぎると言葉が出なくなってしまいます。

私は、息子と一緒に自転車の練習をしていて、偶然にも「上手いほめ方」があることに気が付きました。

息子が練習をしていて、何か新しいことが出来るようになったときに、「凄い!どうやってできたの?教えて!」と聞いてみるのです。

すると、息子はとても誇らしげに、今までと少し変えた工夫ポイントやコツを教えてくれるのです。

そして、上達した点を整理しながら驚いてあげると、子供はとても自信を付けてくれます。

この自信は「次に向けた」好循環を生み出してくれるのです。

次はもっと練習して上手くなりたいと次のステップに進んでチャレンジしてくれるようになるのです。

この自信を付けて成長していくときの表情は、とても生き生きしていて今でも忘れることができません。

「ほめる」ことは、子供を勇気づけることだと思うのです。

息子が自転車に乗るまでの記録を以前に記事にしました。子供の成長を通じて親が学んだことを記載しましたので、是非ご覧ください。

パパが息子を3歳で自転車デビューさせた練習法

【保存版】3歳で自転車に乗れたよ(楽しく続けられる効率的な段階別練習方法)

2018-09-16

ほめ言葉にどういう表現を使うか

「どうやってできたの?教えて!」と子供に聞くメリットは他にもあります。

子供自身がほめて貰いたい言葉でほめてあげることが出来るのです。

人を褒めるときにどういう言葉を使うかは実は難しい問題です。

ともすれば、「凄い」「偉い」「さすが」等ばかりを繰り返してしまいます。

しかし、子供をもっと喜ばられる言葉があります。

是非一度子供に対してヒーローインタビューをしてあげてみて下さい。

まさに自分が褒めて欲しい「頑張ったポイント」を答えてくれるのです。

その表現してくれた言葉に、親が驚いた点を少し加えてほめると、まるでくすがられているかのように照れながら喜んでくれます。

日常生活の些細な場面でも使うことができますので、一度試してみて下さい。

子育ては今日も続きます。一緒に頑張って行きましょう。