愛すべき葉山のレストラン3選!
世の中には星の数ほど多くの飲食店があります。
しかし、「愛され続ける名店」は、その中のほんの一握りです。
「愛され続ける名店」と「それ以外のお店」とでは一体何が違うのでしょうか。
有名な観光地であれば、味の伴わない観光客目当ての飲食店でも生き残れてしまいます。
しかし、鉄道も通っておらず、良い意味で不便な葉山には、最初から食事にこだわって足を運ぶ人たちが多い、という特徴があります。
そのため、葉山では決して多くない顧客ボリュームという厳しい環境に加えて、「選ばれる」レストランでないと生き残ることは出来ないのです。
今回の記事では、葉山にある是非お勧めしたいレストランを厳選して、3店舗をご紹介したいと思います。
「『選ばれる』レストラン」とはどのような飲食店なのか
私が思う「『選ばれる』レストラン」は、以下の2つの特徴を備えていると考えます。
・鉄板の看板メニューがある
⇒地元民・別荘族に愛され続け、観光客を呼び込むメニューがある
・名物メニュー以外を注文しても満足できる
⇒リピーターを作れて、口コミ評価も安定して高い
そこで、今回の記事では、葉山でお勧めの「『選ばれる』レストラン」をご紹介していきたいと思います。
具体的には、
①ラ・マーレ・ド・チャヤ
【フレンチ】
②レストランDon
【イタリアン】
③ブレドール葉山本店
【ベーカリー】
の3店舗を記事にしています。
それではご覧ください。
①ラ・マーレ・ド・チャヤ
どういうお店?
葉山港の隣に位置するラ・マーレ・ド・チャヤでは、葉山を感じるフランス風創作海辺料理が楽しめます。

創業は1977年と古く、「KIHACHI」で有名な熊谷喜八(くまがいきはち)氏を初代料理長として迎えてオープンしました。
当時は、フランス料理店の敷居は高く、若者がデートで訪れるのも難しかった時代でした。
そうした中で葉山に生まれたお洒落でカジュアルなフレンチレストランは若者の心をつかみ、ドライブデートの憧れの場所となったのです。
葉山=湘南のお洒落なイメージを作ったのもこのお店の功績が非常に大きかったと思います。
フロア階によって提供されるメニューが異なる

このレストランは3階建てになっていて、フロア階によって使用用途が異なり、提供されるメニューも変わってきます。
以下、簡単にご紹介します。
1Fカフェ・ブラッセリー
アラカルトを中心に、お酒と一緒に楽しめる料理を提供するスペースです。

暖炉や年季の入ったフローリングに歴史を感じます。

海を間近に眺めるテラス席は人気で、休日は混雑します。
2Fレストランフロア
地元の食材を使用したフランス風創作海辺料理を主にコーススタイルで楽しむスペースです。
ただし、2Fレストランは平日は3歳以上、土・日曜日、祝日は小学生以上での利用となるのでご注意下さい。

カジュアルですが、お洒落な店内です。

フレンチレストランで籐の椅子は珍しいのではないでしょうか。

白と青を基調としたコーディネートです。

ナフキンは淡いピンクなのですね。今、気が付きました。

カウンターにあるショーケースには鮮魚が並べられています。
お客の要望に合わせて好きな調理法をオーダーすることも可能です。何だかお寿司屋さんみたいですよね。
3Fバンケットルーム
貸切でイベントやパーティーを開催できるスペースです。

ソファ席は無く、円形テーブルや角形テーブルなどを自由に配置することが出来ます。

壁の色が海外のレストランみたいです。

希望に応じて立食形式のパーティーも開催できるそうです。
実食レポート
これまで合計5回(朝食を1回、ランチを4回)ほど利用していますが、全て1Fカフェ・ブラッセリーのみでの飲食です。
全ての食事を撮影できたわけではないのですが、出来る限りご紹介したいと思います。
ブランチガレット(現在は提供休止中)
薄くスライスされたチーズがコク味を加えてくれます。

残念ながら、休日のガレットブランチは、現在は提供されておりません。

ハーブティーを飲みながら料理が来るのを待ちました。
ガレットは軽食というイメージだったのですが、結構ボリュームがあって驚きました。
スタッフの方は、親しくそして丁度良い距離感を保ちつつ、話しかけてきてくれます。
ランチ

ノンアルコールモヒート(左)と自家製レモネード(右)

創業当時からの名物メニュー、ハヤシライス。非常に多くの量の玉ねぎを煮詰めて作ったのが分かる、こだわりの一品です。

子供用にベビーチェアを用意してくれました。

窓が大きく、明るい店内。駐車場側を覗いています。
「牡蠣喰う会」について
ラ・マーレ・ド・チャヤでは、年に数回、「牡蠣喰う会」という牡蠣好きにはたまらないイベントがあります。
妻が大の牡蠣好きなので、これまで2回、「牡蠣喰う会」に参加しました。
この期間は、通常メニューに加えて、牡蠣を満喫するためのメニューが目白押しとなります。


■生牡蠣プラッター
三陸屈指の牡蠣の名産地唐桑産。
磯の良い香りとスッキリとした旨味が凝縮されているのが特徴でした。
広島県に次ぐ全国2位の生産量を誇る岡山県日生(ひなせ)産!
甘味のあるクリーミーな味わいで、加熱しても身が縮みにくいのが特徴です。

上の写真は、牡蠣喰う会の別の機会に訪れた際に撮影したものです。産地は失念してしまいました。
■牡蠣と海藻のサラダ

結構な数の焼牡蠣が赤大根の下に隠れているのです!
■牡蠣と菜の花のマリネ仕立て

ビネガードレッシングと牡蠣の身の相性が良く、菜の花のほろ苦さが牡蠣の甘さを更に引き立ててくれています。
■大粒牡蠣フライ 特製タルタルソース添え

特製のタルタルソースがこれまた絶品で、香草パン粉にまぶされたフライとよく合うのです。

行くと必ず注文してしまう鉄板メニューです。
■殻付き牡蠣の鉄鍋蒸し焼き

蒸し焼きにすると、牡蠣の旨味が凝縮されて美味しいのです!
レモンをどんどん持ってきてくれます。
■牡蠣とマッシュルームのアヒージョ

バゲットに乗せていただきます。

加熱されてもなお、身がこんなにもぷっくりとしているのが驚きです。
■牡蠣と鮮魚のポワレ

牡蠣から染み出たスープを白身魚が吸って、たまらない美味しさ。
■牡蠣と筍のリゾット

チーズリゾットに牡蠣の身がトッピングとして入っているのではありません。
牡蠣のスープの旨味をお米が吸って炊かれています。
筍と水菜の食感もアクセントとなって美味しかったです。
「牡蠣喰う会」をお勧めする理由
この日のために仕入れた新鮮な生牡蠣を一流のシェフが調理をしてくれるのです。
作っている方自身が牡蠣が好きなのがよく分かる調理法ばかりです。
開催期間は、事前にHPにてスケジュールの予告があります。
牡蠣好きの方は遠出してでも行く価値はありますよ。
アクセス
・車の場合
「横浜横須賀道路 逗子インターより逗葉新道経由にて約10分。
R134逗子海岸手前『渚橋』交差点を葉山一色方面へ左折。
渚橋より、最初の信号を過ぎた左手にあります。
・バスの場合
JR逗子駅より(3番乗り場)『葉山一色』又は『福祉会館行き』方面乗車にて5つ目『鐙摺(アブズリ)』バス停下車。下車後、横断歩道を海岸側へ横断してください。(鐙摺バス停より徒歩1分)
②レストランDon
こちらは、1978年に開店した老舗イタリアンレストランです。
お店のある秋谷という場所は、古くからの夕日の名所です。
江戸時代の浮世絵師・安藤広重が、「相州三浦秋屋の里」という作品の中で、富士山を遠くにみる秋谷の風景を描いています。
こちらのレストランの店内から見える夕日も、まさに絶景なのです。
画像引用元:散策同好会 旅の軌跡と備忘録
パスタランチをご紹介
■前菜盛合せ

スライスソーセージ、タコのバジルマリネ、ピクルスの冷製前菜3点。
タコとバジルソースの相性が抜群に美味しい!
■サラダ
このドレッシングは、1Fレジで販売していました。
■渡り蟹のトマトクリームパスタ&ガーリックトースト


パスタを頂きながら、ガーリックトーストにトマトクリームソースを絡めて食べると、本当に美味しいのです!
蟹の濃厚な旨味とトマトのさっぱりとした酸味が、クリームによって見事にまとまっているのです。この店の看板名物料理です。
■カジキマグロのガーリックステーキ(コースとは別に追加注文しました)
ブラックペッパーで下味をつけられた肉厚のマグロのフィレステーキが、醤油ベースのガーリックソースで仕上げられています。
一口食べたときの、マグロステーキのしっとり感には感動しました。
パンチのある濃い味付けのソースにも負けないマグロの旨味が溢れます。
この料理も看板メニューです。
■デザート
炒られた白ごまの香ばしい風味が、滑らかな食感とともに楽しめます。
この白ごまプリンも1Fレジにて販売されていました。
10年以上ぶりに来ての感想
思い返すと、最後にこのレストランに来たのは大学生の頃でした。
初代のご主人は数年前に亡くなっていて、長男がレストランを継いで切り盛りされていました。
若い店主はホールサービスもしつつ、各テーブルを回って、「満足いただけましたか」と挨拶に来て下さいました。
丁寧な対応で非常に好感が持てました。
肝心の料理の味も、私が以前に食べた行っていた頃よりも「渡り蟹のトマトクリームパスタ」は更に美味しく感なっていると感じました。
まだ行ったことのない方には、「渡り蟹のトマトクリームパスタ」と「カジキマグロのガーリックステーキ」のどちらかは是非とも召し上がっていただきたい一品です。
アクセス
駐車場はレストランの目の前に県営立石駐車場があり、
無料で停めることが出来ます。
それでもシーズン中や連休になると、駐車するだけでも30分以上並ぶことも。
③ブレドール葉山本店
どういうお店?
一言でいうと、「葉山の小さなパン屋さん」です。
ただ、他のパン屋と違うのは、食べた人を「感動させるほど美味しい」のです。

どのように美味しいのかを上手く表現できる自信がないので、外部の評価をご紹介させていただきます。
少し古い情報ですが、「NIKKEI STYLE 何でもランキング2014」で、ブレドールの「エシレ角食パン」が第1位になりました。その該当記事を引用させていただきます。
「一口食べればリッチに ぜいたく食パンベスト10」
第1位:ブレドール「エシレ角食パン」(神奈川県葉山町) 580ポイント
■バターの味わい豊か 地元ではもちろん、観光客にも人気のティールーム併設のベーカリー。風味が豊かで軽やかな酸味がある発酵バター「エシレバター」を主役に仕上げた食パンだ。
この風味にほれ込んだ橋本宗茂社長が20年前の開業時から作り続けている。たんぱく質が多い最上級の小麦粉や水、生クリームのほか、イースト菌を通常の半分以下にして酒種由来の酵母を使うなど工夫を重ねた。山型もあるが角食パンは生地の目が詰まる分味が濃くなり、香りが強くなるという。
ここの食パンは、小麦粉のキメが揃っていて、ムラなく綺麗に焼き上がっている感じがするのです。
購入されたら、トーストする前にまず一度そのままかじって頂きたいと思います。
しっとりとした生地は唇に吸い付くようで、口に含むと小麦粉の甘い香りがします。
外側のパンのミミの部分も香ばしくて、とても美味しいのです。
お勧めは、ベーカリー併設のティールームでいただく「モーニング」!
もし葉山や鎌倉で宿泊する機会がありましたら、翌朝は早起きをしてこちらのモーニングを試して頂きたいと思います。
開店時間は7:30なのですが、30分前に到着すれば1回転目に間に合うかと思います。
逆に、1回転目に入れないと、かなりの時間(1時間半程度)待つことになります。
パン好きの方なら涙が出てしまう位、焼きたてのパンが美味しいのです。
モーニングの内容としては、サラダorスープ、焼きたてパン、フリードリンク(コーヒー、紅茶)がセットになっています。
次々と焼き上がるパンは、スタッフの方が「如何ですか?」とテーブルに来てくれて勧めてくれます。
パンのレパートリーも非常に豊富で、そのどれもが美味しく焼きあがっているのです。
美味しいパンを最も美味しいタイミングで食べられる贅沢を味わっていただきたいと思います。
他にも沢山いただいたのですが、美味しさに我を忘れて写真を撮影できておらず済みません。。
アクセス
・車の場合
「横浜横須賀道路 逗子インターより逗葉新道経由にて約13分。
・バスの場合
JR逗子駅より逗13系統上山口小学校・逗15系統衣笠駅行き葉山大道経由 一色住宅下車徒歩1分。
さいごに
葉山は、都内からでも日帰りドライブが可能な距離にあります。
もし都会の空気に少し疲れたときには、是非車を走らせてみて下さい。
少しだけ時間がゆっくりと流れている場所なのです。
そして、ここ葉山に来たら、美味しい料理を召し上がっていただきたいのです。
地元民・別荘族に愛され続ける名店があります。
一度行けば、きっと良い思い出も出来ることでしょう。
また来たいと思える魅力に溢れるレストランを今回ご紹介しました。
この記事を読んで、一人でも多くの方に実際に足を運んで頂き、葉山の魅力に気付いて貰えたらとても嬉しいです。